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就職活動を始めるにあたり、アメリカ就職と就労ビザの関連について教えてください。

現在米国永住権や市民権をお持ちでない方が就職活動をする場合、まず直面するのが就労ビザという問題。ご存知のようにアメリカで現地就職される方の多くは、OPT(Optional Practical Training/1年間を上限とした就労許可)終了後、H-1bと呼ばれるビザを取得する為、就職活動と就労ビザはとても密接に関連していると言うことができるでしょう。このH-1bビザは大学での専攻や過去の職務経験に関連した仕事に就くことを前提としていますので、ビザだけを考えると必ずしも自分の希望する仕事に就けるとは限らず、またキャリアチェンジもさほど容易でありません。一般的にはエンジニア系やビジネス系、アカウンティング関連の専攻がビザ取得しやすいと言われていますが、実際に申請するポジションとも深く関連しますので、効率的な就職活動のためにも、事前に信頼できる移民法弁護士にビザ取得可能性の高いポジションについて相談されることをお勧めします。ここ数年、就労ビザ取得の必要がある方にとっては決して順風満帆な状況ではありませんが、それだけに難関を乗り越えて就職された方の達成感はかなり大きいこともまた事実です。

このような就労ビザの性質上、専攻した分野や経験によっては最初から一般企業ではビザ取得が難しいという方もいらっしゃいます。それでもなおアメリカ就職を希望される方に私は「日本で帰国就職し別の形でアメリカへ戻ってくることも視野に入れては如何ですか?」とアドバイスしています。なぜなら、最近の日系企業では日本から赴任される社員の年齢が若年化する傾向にあり、業種にもよりますが入社後そう遠くないうちにアメリカへ再Uターンという可能性は意外と高いからなのです。ところが、人によってはなかなか帰国の決断がつかないままOPTの1年間を実現性の高くないアメリカ就職活動に費やしてしまう方も少なくありません。ここ数年の日本の求人数増加を考えても、タイミングを間違わずしっかりと計画的に就職活動をすれば、晴れて4月から日本で新入社員として就職することは充分可能です。人それぞれびアメリカに残りたい気持ちや事情はとても良く理解できるのですが、決断を先送りした曖昧な状況の中で、1年間を無駄にしてしまうのは非常にもったいないと思います。また、新卒者の4月一斉採用が主流の日本では、4月が近づくほど就職先の選択肢もどんどん少なくなりますし、アメリカにはない年齢制限の壁も存在することを考えれば1年の遅れは予想以上に深刻です。現地就職or帰国就職の決断は早ければ早いほど有利なので、帰国就職されるなら日本へ帰ってから就職活動された方が良いでしょう。

せっかく取得したOPT、将来就労ビザが取得できなくても何とかキャリアアップにつなげたいという方には、1年間限定で派遣ポジションで仕事をして、その経験を活かして日本へ帰国就職するという方法も考えられます。しかしながら、単にアメリカで働いたという事実だけでは、日本でも以前ほど有効なキャリアとはなりません。ですから、どんな仕事でも良いというわけではなく、自分の専攻と関連性があることや、帰国後就職を希望する業種や職種に関連すること、仕事を通じて自分のスキルアップが可能であることなどが重要なポイントになります。私も実際に中西部の自動車関連製造業でプラント通訳や技術翻訳スタッフとして、OPTの期間中派遣スタッフとして働いている方を何人も知っていますが、実務的な通訳・翻訳の能力向上はもとより、製造業の基礎知識、技術関連の専門用語など、1年間でも経験できることはかなり多いようです。

(Weekly J-Angle2006年9月第1週号掲載)

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